9割以上が理解示す/女性専用車で相鉄がアンケート
相模鉄道は二十六日、五月に導入した女性専用車について乗客を対象にしたアンケート調査の結果をまとめた。91%の乗客が女性専用車の導入に理解を示したほか、男性も81%が理解を示すなど、女性の安全・安心のために広く浸透していることが分かった。首都圏で導入が進む女性専用車の評価を乗客に問うアンケートの実施は、関東地方では初めてという。
女性専用車の女性客と一般車の乗客(男女)の計二千五百人を対象に調査を行い、九百十五人から回答を得た(回収率36・6%)。
導入の賛否について、女性専用車の乗客は94%が賛成、一般車の乗客は87%が賛成した。男性客は「積極的に賛成」が27%、「積極的に賛成ではないが、適切である」が54%と、合わせて八割を超える理解が寄せられた。「まったく賛成できない」と回答した男性客は6%だった。
女性専用車を毎日利用している乗客は88%。週三-四日利用する乗客を含めると96%に上り、女性客から強い支持があることがうかがわれる。
この結果に相鉄は「女性専用車についておおむね理解をいただいていると考え、今後は要望に沿った運行方法を研究していきたい」と話している。
9割以上が理解を示す、と見出しを付けるのはどうなんでしょう。
調査結果とこの記事を見て気が付く問題点を挙げてみます。
相模鉄道の調査結果(PDFファイル)
http://www.sotetsu-group.co.jp/news_release/archives/PDF/051026_01.pdf
◆調査対象が適切ではない(記事にその事を明記していない)
・女性専用車を利用されている女性:1,250枚
・一般車を利用されている男性及び女性:1,250枚(男女比=1:1)
単純計算で
男性625枚:女性625枚+専用車両乗車の女性1250枚=1:3
しかも、全調査対象のうち50%が女性専用車両に乗ってる女性ということは自動的に50%は賛成票に入るに決まってるじゃないか。
◆男女別の回収数(率)が結果に書かれていない
・有効回答数 915名(回収率36.6%)
男女の意識の違いは大きいと思われるので、男女別の回答数も公開するべきではないのか。
◆「積極的に賛成ではないが適切なこと」への票が単なる「理解を示す」への票への上乗せとしか使われてない
・一般車両のお客様「積極的に賛成ではないが適切なこと」…53.5%
なぜ積極的に賛成できないのか、ということを調査する事が鉄道会社にとって大切なのではないのか。
というわけで不公平感が漂う、ある意味数値遊びともいえる調査だと思われます。
政府から各鉄道会社への圧力は大きいのかね。
あと面白い事に気付いたので報告。
相模鉄道の報告によれば
「女性専用車をご利用されるお客様のうち、10代から30代までが約74%占める。
→学生(中学、高校、大学、短大、専門学校)の利用率は11.1%と低い。」
ところが、警視庁の痴漢被害(電車内)の調査によれば
「被害者の年齢は、17歳が283人、16歳が273人と突出しており、職業別でも、高校生が全体の3割(強制わいせつでは6割)を占めているなど、特に高校生が痴漢犯罪の被害に遭っている状況が認められます。」
自分が記者だったらこういう事を問題に取りあげるね。